大阪本場青果卸売協同組合
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今月の旬便り 山菜と筍

山菜 山からの便り

1600年代(54年または76年完成といわれる)に書かれた「清良記」は伊予宇和島の土豪土居精良の一代を描いた軍記物ですがその第7巻(別名新民鑑月集)は領主の勧農策が記されており日本最古の農書といわれています。 この中に年間の食用植物が記されていますが、栽培野菜の他、月毎に多くの山菜が食用植物として記されており日常の食物として利用されていたことが分かります。
このように山菜は古くから詩に詠まれ、行事食に取り込まれ、時には非常時の食物として日本人にはなじみの深い食べ物でした。


君がため 春の野にいで 若菜摘む
           わが衣手に ゆきはふりつつ

                        (光孝天皇)
この若菜は春の七草であろうといわれています。


【春の七草は山菜】 

春の七草は、七草粥で有名な「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」の七種、食用になる7種類の野草や野菜です。
(地方によって差はあるようですが)

【四辻の左大臣】 
「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七草」

この句を作ったのは、
四辻(よつつじ)の左大臣(さだいじん)という人ではないかと言われています。 (定かではありません)
四辻の左大臣は、名前を四辻善成(よつつじのよしなり)といいます。三代足利義満(あしかがよしみつ)将軍治下、南北朝時代の公卿です。
四辻善成は、30歳のとき皇族から源(みなもと)姓を賜って臣籍となりましたので、本来は源善成(みなもとのよしなり)

です。
ところが祖父の善統親王(よしむねしんのう)が四辻宮(よつつじのみや)と呼ばれたことから四辻姓を名乗り、四辻善成と称したようです。
1395年、四辻善成は70歳のときに左大臣に任ぜられました。(室町時代の平均寿命は15歳くらいでした。)
四辻善成は30歳代後半(1362年ごろ)「源氏物語」の注釈書『河海抄(かかいしょう)』20巻を著したことで歴史に名を残しました。
これは後世本居宣長が『玉の小櫛』で、「(源氏物語の)ちうさく(注釈)は河海抄ぞ第一の物なる」と述べているほど精緻で深いものでした。
「若菜まいる」の行事 
善成は『河海抄(かかいしょう)』第十三巻の「若菜」の注釈の中で、平安時代の「若菜まいる」の行事について書き残しています。
「若菜まいる」とは、12種の植物を合わせて羹(あつもの)にしたと書いています。

薊 (あざみ)
苣 (ちしゃ)
蕨 (わらび)
薺 (なずな)
葵 (あおい)
蓬 (よもぎ)
水蓼 (みずたで)
水雲 (すいうん)
芝 (し)
菘 (すう、すずな)
若菜 (わかな)
その他の野草(野菜・山菜)です。

羹(あつもの)  汁物料理を中国語では湯(タン)と書き、朝鮮語でも同様にタンと呼んでいます。
           ただし、中国語ではとろみのある汁物は羹(台湾では?とも書く)(コン)といいます。


【室町時代の農業書】 

稀有な人 松浦宗案
室町時代末期、戦乱に明け暮れた時代に、宗案世界最古の農業書を書いたと言われています。
宗案は永正16(1519)年頃の生まれ、紀州の人。父は因幡右京之進といい、紀州より伊予に来て、大森城(宇和島市三間町)主、土居清良(どい,せいりょう)に仕え、重臣家老となりました。 父子ともに農事に明るく、また武勇にも長じていたといいます。
永禄7(1564)年、城主の問いに答え、当時の農業技術と改良の方策

を「親民鑑月集」としてまとめました。(これは現在土居清良の記録「清良記」の中の第6,7,8巻になっています。)
書中であつかった農作物は1008品にわたり、耕種、栽培方法を細かく説かれています。
今から450年も前に農業生産学について知識を広めた方は、世界的にも例がなく、農業書を書いた中国の徐光啓(1562-1623)、王慎、ヨーロッパのリービッヒ(1803-1873)も、後の時代で世界最古と言われます。

【親民鑑月集」の中で紹介されている食べられる植物のリスト】 

正月

萱(かや)草、蕪菜、大根、なずな、芹、はこべ、ふきのとう、たびら子、仏の座、苣(ちさ)、野大根、つは、蒜、千根(ちもと)、芥子の葉、三葉芹、蓮根、葛の根、蕨の根、防風、いびら、嫁がはぎ、ゆり、ほど、野老(ところ)、たんぽぽ、子持菜、高菜まめ葉

二月

芹、なずな、土筆、おばこ、韮、わらびな、防風、苣、嫁がはぎ、雉の尾、榎の葉、藤の葉、はきぎ、たびら子、仏の座、田にし、すぎな、子持葉、たんぽぽ、よもぎな、蒜、野びる、かづらな、芥子の葉、椎茸、蓮根、仙大黄、いびら、河苣、ぜんまい、ほど、野老、山芋、百合、葛の根、蕨の根、うど、三月大根、芋の子、葛の葉

三月

蒜、野びる、苣、韮、嫁がはぎ、うど、はらび菜、みょうが、芹、紫竹の子、うはぎな、よもぎな、杉菜、芥子の葉、漆の葉、つは、あさみ、はじの葉、むくげの葉、榎の葉、枌(にれ)の葉、藤の葉、くこ、うこぎ、仙大黄、のみの実、いたどり、おばこ、河苣、さんきらい、いちご、雉の尾、たんぽぽ

四月

つは、韮、苣、芹、茶、菽の葉、ひともじ、くこ、うこぎ、竹の子、あざみ、野そばの葉、ひゆ、あかざ、あんず、梅実、木槿の葉、榎の葉、枌の葉、仙大黄葉、いちご、くちなし、おばこ、蕗、みょうが、しその葉、いもづる、はなだの葉、さんきらい、のみの実、嫁がはぎ、もぎな

五月

夕顔、ひともじ、芋の葉、蕗、菽の葉、苣、夏菜、晩梅実、ひゆ、へりひゆ、野そばの葉、あかざ、ふろうの葉、百合、芹、節くづれ、おばこ、いちご、韮、枇杷の実、忍びくさ、かまつか、いもづる

六月

芋、豆葉、夕顔、韮、苣、百合、山桃、すもも、いもづる、ひともじ、みょうが

七月

芋、夕顔、みょうがの子、しょうが、蕨の根、苣、韮、むかご、小きび、ひゆ、百合の実

八月

しょうが、菽、くるみ、夕顔、みょうがの子、韮、松茸、椎茸、しめじ類、かやの実、夏菜、栗実、柿実、銀杏、梨実、むかご、山芋実、小秬、高秬、粟、稗、苣

九月

粟、稗、栗実、柿実、梨子、椎子、樫子、山芋、ほど、野老、じれん芋、百合、あざみ、あかざの実、掃草子、あけび、ぶどう、ひし、くわい、たで穂、と実、かやの実、なつめ、櫟子、柚、ひともじ、防ぶら、はきき

十月

山芋、野老、ほど、苣、ひし、くわい、あざみ、くはつろ子、晩梨、かやの実、ねぎ、樫子、椎子、櫟子、とちの

十一月

山芋、ほど、百合、蕨の根、葛の根、ひともじ、苣、樫の実、椎子、櫟子、はこべ、芹、なずな、野老

十二月

山芋、ほど、野老、百合、蕨の根、葛の根、苣、芥子の葉、芹、なずな、はこべ、ふきのとう


【山菜の苦味】 

ウサギもサルも野菜は食べても山菜は食べません。
彼らは山菜の持つ独特の苦味を敬遠します。
山菜独特の苦味・くせの正体はポリフェノールです。
ポリフェノールは野菜よりも山菜に格段に多く含まれています。
抗酸化作用を持つポリフェノールを多く含む山菜は、とても優れた健康食品なのです。
ポリフェノールは芽の中に多く含まれ、その苦味で動物や細菌を寄せ付けませんが、やがてやがてポリフェノールは茎などを作る繊維質リグニンに変化、 大きく育った植物を支える役割も果たしています。
山菜の苦味は、敵を寄せ付けず植物の生育を助ける大切な物質です。


【春は苦いものを食べよ】 

という言葉があります。
春は、自律神経のバランスが休眠状態から覚めて、活発な活動をするための準備に入ります。山菜はちょうどこんなタイミングに、山野に自生していたのです。 大地の養分を吸収して、強烈なアクを持った山菜には、ポリフェノールやミネラルなど、細胞を活性化させる成分が豊富に含まれているといいます。
つまり、旬の食材である春の山菜や野草をしっかり摂ることは、心身を次なる季節にふさわしい状態に整えるために、大切なことだといえそうです。


【山菜は300種類】 

山菜は、山野に自生している植物であって、食用に適しているものの総称です。
日本列島は、南北に長く、海辺から高山まで複雑な地形をしており、日本に自生する植物の種類は非常に多いものとなっています。山菜は、これらの日本の風土に根付いた植物の内、生活の歴史の中で、 食料として吟味され選ばれてきたもので、北海道から沖縄まで全国で食べられているものを数え上げると300種にもなります。


【野菜と山菜の違い】 

野菜

畑で人工的に栽培される植物で、元々野生の植物を人間が長い年月をかけて利用しやすいように品種改良したもので、食用にできる部分が多く、多くの種が1年草であり、播種から収穫までをその年の内に行うため、安定して食用として利用できます。

山菜

人の手の加わらない野生種であり、地上の葉や茎が枯れても地中の根は1年を超えて生き残り、毎年新しい茎を立てる多年草です。食用にできる部分は、柔らかい若芽や先端であることから、採取や収穫の時期は限られます。


【商品化する山菜と乱獲】 

大昔から
東京オリンピックの前
(復興〜経済成長)

山村農村の生活には欠かせない食べ物として様々な種類のものが食されていました。
茎や葉などの全草や若芽や若葉の部分を湯がいたり、あく抜きしたりして、お浸しや煮物、和え物料理に利用してきました。
救荒植物(飢饉等非常時の食料となる植物)としても貴重でした。
山村・農村を中心に食されてきました。

経済成長からバブル期
(山菜ブーム)

食生活が豊かになり、山菜は「ふるさとの味」や自然食品の位置付けがされ、 山村農村等(都会が失った田舎、故郷)への郷愁を掻き立てるものとして商品化が進みました。
また、無農薬の安全な食品等として、観光資源、地域特産物等の山村振興に役立つ経済的作物として、価値を見いだされてきました。 
都会の人々にも食されるようになりました。
山菜が注目され、山菜ブームが起き、都会から人々が山菜採りに押し寄せるようになりました。
乱獲により、発生地の荒廃、資源の減少・劣化が起こり始めました。

現在
(山菜の栽培)

自然食品、経済的な作物としてだけではなく、健康の維持・増進に役立つ栄養食品や薬効食品として注目されるようになりました。
山菜は採取する時期が限られると共に量的にも限度があるので、山菜ブームなどにより需要が大きくなると、野生のものだけでは需要を賄うことができず、今日では農山村では、山菜の栽培が行われるようになってきました。


【山菜三昧】 

ワラビ(抗酸化活性)
 イノモトソウ科。多年草。全国の山地、草地。全国。
春にこぶし状に巻いた若芽をあく抜きして食用とする。
根よりデンプンが取れ、わらび餅などが作られます。
ワラビには発癌性物質のプタキロサイドが含まれますが、あく抜きをすることによりほとんどが除かれ、問題ありません。
【あく抜きの方法】
(1)ワラビがすっぽりと浸るように鍋に湯を沸かします。
(2)沸騰したらワラビを入れます。
(3)すぐに木灰を全体にまぶします。(重曹でも可)
(4)火から下ろし、落とし蓋をして、一晩置きます。

ワサビ(抗菌性、抗腫瘍作用、解毒作用)
 アブラナ科。多年草。冷涼な山間部の谷間。全国。
根茎が、辛く(辛味成分は、シニグリン)、これが日本料理には欠かせません。となっている。山菜としては葉、葉柄、花蕾など全体を利用します。根茎は1年中、葉は春から秋まで採取できます。

ゼンマイ(抗酸化活性)
 ゼンマイ科。多年草。山地、原野、湿地。全国。
葉は葉(オンナゼンマイ)と実葉(オトコゼンマイ)の2つの型があります。高さは50cm〜1mくらいで。
早春に葉がこぶし上に巻いた裸葉の若芽を食用にします。

フキ、フキノトウ
(抗酸化作用、抗脈管形成作用、抗アレルギー作用)

 キク科。多年草。
平地から山地まで、湿り気の多い川岸や谷筋。
九州から本州の山野に自生。
早春に根茎が伸びて花が咲き、つぼみ状態の花茎がフキノトウと呼ばれます。
東北から北海道に自生するアキタブキは、大型のフキの変種で、葉柄は2mに達します。

ウド(抗酸化作用、鎮痛作用)
 ウコギ科。大型の多年草。全国の山野。
春に若芽や柔らかい葉を利用する。
ヤマウドは、山採りのウドの意で、茎は短くあくは強いが、風味、香りともに強いです。
需要が多く、現在流通しているものは多くは人工栽培ものです。

タラノメ
(糖尿病予防作用、抗酸化作用、抗腫瘍作用)

 ウコギ科。タラノキの芽。タラノキは落葉低木で全国の山野に自生。
幹にはとげがあり、直立し6mの高さとなる。市場に出回るものは、多くは促成栽培のものである。てんぷらは絶品。

アシタバ
(血圧低下作用、抗腫瘍作用、脂質代謝への効果、糖尿病予防効果)

 セリ科。多年草。伊豆七島、房総から紀伊半島の海岸。
高さ1m以上にもなり、柔らかい若芽から成葉まで採取できます。
生育旺盛で葉を摘んでも明日には葉が出て来るのでこの名があります。

クサソテツ(別名コゴミ)(抗酸化作用)
  オシダ科。多年草。全国の山地、湿地、陽地。
早春の若芽の外側を綿毛が包み、こぶし状に巻いています。
若芽が開きかけの時が食用適期で、あく抜きせずに利用できます。

コシアブラ(抗腫瘍作用、抗酸化作用)
 ウコギ科。落葉高木。全国の平地から高い山(2千mまで)に分布。
若芽が食用にされます。


筍、竹の子、たけのこ、bamboo shoot


イネ科マダケ属
100グラム当たり約34Kcal
低カロリーで、カリウム・タンパク質・カリウム、ビタミン、食物繊維を多く含んでいます。
これらの成分は内臓の機能を調節し、体内にたまった水分や老廃物を排除し、腸の働きを活発にし、ビタミンの吸収を良くします。

 ●イネ科マダケ属
 100グラム当たり約34Kcal
低カロリーで、カリウム・タンパク質・カリウム、ビタミン、食物繊維を多く含んでいます。
これらの成分は内臓の機能を調節し、体内にたまった水分や老廃物を排除し、腸の働きを活発にし、ビタミンの吸収を良くします。


 ●大阪市本場とたけのこ
 大阪市中央卸売市場本場には、一年間で約1250
 トンの入荷があります。
一位  福岡県
二位  中国産  
三位  徳島県

 以下、鹿児島県、京都府、香川県と続いています。


3月6日 福岡県 合馬のたけのこ販売セレモニーがありました。
朝五時から、場所は野菜売り場です。
下はJA北九 北九州農業協同組合の野中理事長の挨拶。


●筍の歴史・由来
筍は、日本でも「古事記」にも出てくるほど古くから親しまれ、食べられていました。
ただし、そのころ食用としていたのは、日本に古来から自生する真竹(まだけ)ではなかったかと言われています。孟宗竹などの中国産のものが渡来して現在は主流となっています。
ちなみに孟宗竹は、1736年、薩摩藩主島津吉貴によって琉球経由で入った株が植えられたのが最初で、以後各地に広まりました。

●「筍」の字
春の味覚を代表するたけのこは、とても成長が早く、10日(旬)程で竹になるといわれるところから「筍」の字があてられました。
3月頃から出始めるたけのこの旬は4〜5月頃です。

●「筍前線」
たけのこ前線は桜前線を追いかけます。
たけのこの旬が北上するのでこう言いますが、桜前線が通ったら、その1週間〜10日後には筍前線がやってきます。
鹿児島で始まって、熊本・福岡・徳島・岡山・京都・静岡・千葉・茨城を通過し、石川県で終わります。


【筍の主な種類】


竹の種類は約70種類程あり、どんな竹でも種類にかかわらず地下茎から出た若芽(筍)は食べることができるそうですが、一般的に「食用のたけのこ」と言えば、孟宗竹(もうそうちく)の若芽のことをいいます。

●孟宗竹(もうそうちく)
切り口の直径が10〜20センチ。長さも30センチ前後。重さ2Kgの大型筍です。皮に茶色のビロードのような毛が生えているのが特徴で、えぐみが少なく、味の良いたけのこの代表です。
九州・四国から東北南部まで採れますが、土地により品質に差が生じ、味の良さで定評があるのは京都産のものです。大型で肉厚、実は白く柔らかで、えぐみも少なく、甘味を含んだ独特のうまみと、歯ごたえがあります。
吸い物や和え物、煮物、揚げ物などに利用されます。
昔々、中国二十四孝の一人である孟宗が、病気の母の欲しがる筍を探して雪の中を歩き回り、とうとう掘り当てて、孟宗の母は元気を取り戻した、という故事に由来します。

●淡竹(はちく)
中国原産。5〜6月頃に主に九州や関西地方から出回ってきます。
赤紫色の筍で皮耐寒性があり、北は北海道南部まで栽培されています。
皮の色は赤紫色、茎は淡い緑色で白い粉をふきます。
肉質が薄く、味はえぐみが少ないのでアク抜きの必要の無いものもあります。
淡白な味です。
買う時は切り口が乾いていたり扁平なものは避け、皮や泥が湿った新鮮なものを選びましょう。

●真竹(まだけ)
関西の、特に京都に多い種です。中国原産とも日本に野生のものが自生していたとも言われています。
皮は毛が無く、黒い斑点があり、民芸品や包装用に用いられます。
肉質はやや硬めで、あくも強く苦味がありますが、良い味です。

●根曲がり竹(ねまがりたけ)
日本特産の笹で、地方により呼び名がさまざまです。
五三竹(ごさんちく)、千島笹(ちしまざさ)、篠竹(すすだけ)とも言います。
東北、北海道などが主な産地で、根元で茎が湾曲して立ちあがるために根曲がり竹の名があります。


【筍の選び方】


たけのこは鮮度が命です。皮につやがあり、うぶ毛のそろった、切り口のみずみずしいものを選びましょう。手で実際に持ってみて、見かけよりも軽いものは水分が抜けてしまっています。先端の色も良く見てください。
良品‥‥黄色くて開いていないもの。
緑色になっているものは、育ちすぎてアクやえぐみが強く、茹でても筋が残ります。
孟宗竹は、形がずんぐりとした釣鐘型もの。外皮が薄茶色でしっとりとしていて毛ばだっている。先端が黄色く、切り口が白くてみずみずしいものがよいでしょう。


【筍の下茹で】


「たけのこを掘りはじめたら、お湯をわかしておけ」と言われます。
まずゆがきましょう。
手早く下ゆですることであくが抜けて、新鮮さを保つことができます。
たけのこが手に入ったらすぐに下ゆでしてください。

下茹での手順
@ 皮付きのまま穂先の部分を斜めに切り落とします。
A さらに切り口から皮の部分を縦半分に1本の切れ目を入れます。
B たっぷりの水にぬか2カップと赤唐辛子2〜3本を入れて強火にかけます。
C 沸とうしたら落としぶたをして、弱火で1時間以上ゆでます。
D 根元に竹ぐしがすっと通るようになったら火を止めます。
E ゆで汁の中でそのまま冷まします。
F さめたらよく水洗いし、切り目から皮を開くようにして皮をむきます。


【いろいろな筍のお話】


@ 茹でたあと、すぐ水にあげると、たけのこにひびが入ったり、身が縮んでしまうことがあります。
A ゆでるときにぬかを入れるのはなぜ?
 たけのこのえぐみの成分は、ぬかに含まれるカルシウムと結合して中和されるからです。カルシウ
 ム分の多いわかめとの炊き合わせも良いです。
B 塩やしょうゆはすぐには染み込みません。たけのこを煮ものにするときは、砂糖やみりんなどの甘
 い調味料を先に加え、しばらく煮こんで甘味が十分しみこんだあとに、しょう油や塩などを加えるよう
 にします。そうするとうまく味に馴染みます。
C たけのこは部分により硬さが違います。
 先端のやわらかい部分(姫皮といいます)は、細かく切って、酢の物や、あえ物にします。ごぼうの
 ように千切りにして炒め、水分を飛ばした後、唐辛子・ごま油・しょうゆ・みりんで味付けながら再度
 炒めるとえも言えぬ香ばしさと食感のハーモニーでご飯が美味しく戴けてしまいそうです。
 穂先は椀種や炊き込み御飯などにするとおいしいです。
 中央部は、煮物、炒め物、揚げ物に適しています。輪切りにして調理できます。
 上部はやわらかく、椀種、サラダ、あえ物、ご飯に使えます。
 根元は繊維が多く硬いですが、薄切りやおろして揚げたり炒めたりするとおいしいです。
D 取れ取れの筍の刺身も美味しいです。
 朝早く、地面から顔を出す前に掘ったすぐの掘りたての筍は、その場でさっとゆがくか生のままで薄
 切りにして食べることができます。
 絶妙なバランスの歯ごたえと、草の香り、木の香りは手を合わせて筍に御礼を言うに値します。山
 の力、日の力、勿論竹の力のおすそ分けですから。
 一年に一度のぜいたくという人もいるほどです。感謝。
E 筍は生のままおいておくと固くなり、えぐみが増します。
 保存する場合は、下ゆでをしてあく抜きをしてください。あく抜き後、水に浸して密封容器に入れ、冷
 蔵庫で保存します。時々水を入れ替えれば、10日ぐらい持ちます。
F 水煮を買ってきたときは、水を張った容器に移し替えて冷蔵庫で保存します。賞味期限内に食べ
 きってください。
G 筍は食物繊維が多く、冷凍保存しても解凍するとベタベタになり、食感も風味も 落ちてしまいま
 す。
H メンマは、中国の筍を長期保存できるように加工した保存食です。


【筍はとても健康に良い食べ物です】

○たんぱく質が豊富で、ビタミンB1、B2、ミネラルを含みます。

○豊富な食物繊維は、便秘の予防・改善だけでなく、大腸がんの予防やコレステロールの吸収を抑え、体外に排出してくれるという効果があります。

○うまみ成分はグルタミン酸やチロシン、アスパラギン酸などのアミノ酸によるものです。

○ゆでたけのこの白い粒々はチロシンで人体に害はありません。

○えぐみを感じるもとはホモゲンチジン酸や蓚酸(しゅうさん)です。

○えぐみは、堀り出してから時間が立つごとに増加しますので、手早く灰汁を抜いて食べましょう。

○たけのこは精が強く、食べ過ぎると吹き出ものやアレルギーに似た症状を起こす人がいます。
 これはコリンやノイリンという物質が原因だそうです。

○大腸がんの予防や便秘の改善

○わずかですがカリウムを含んでおり、体内のナトリウムを排出する効果が期待でき、高血圧の予防
 になります。

○低カロリーの上に食物繊維が多く、便秘の予防や解消、コレステロールの排出にも効果があるの
 でダイエット食として適しています。

○うまみ成分の一つ、アスパラギン酸は、グリーンアスパラガスなどにも含まれる成分で、疲労回復
 に効果があります。

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