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トマトは被子植物門・双子葉植物綱・合弁花亜綱・管状花目・ナス科に属する多年性植物です。ナスやピーマン、トウガラシ、ジャガイモ、タバコなどと同じ仲間です。
ナス科野菜の代表選手として、トマトは世界中の人々から最も愛され、利用されている野菜の一つとなっています。
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● トマトのルーツ |
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トマトの原産地は南米のアンデス山脈の領の高原地帯です。
そこは雨がほとんど無い砂漠並の乾燥地帯で、原生のトマトは皮が堅く、種が詰まっていて食用にはなりませんでした。
原生種は、水の流れや風の力で種が運ばれて標高の低いところに移り住み、だんだんやわらかくなって食べられるようになりました。
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● アンデスからユカタン半島へ |
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アステカ人は主要な農作物として、「とうもろこし」や「いんげん」「とうがらし」と共にホオズキを栽培し、
ホオズキを「トマトゥル」(「膨らむ果実」を意味します)と呼んでいました。
やがてユカタン半島に赤い実の野菜が伝播したとき、ホオズキを煮込んで食べていたアステカ人は、
新しく食べ始めたこの赤い実もトマトゥルと呼んだのでした。
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● トマトはヨーロッパへ |
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インカ帝国を滅亡させたヨーロッパ人がユカタン半島にもやってきて、
トマトはヨーロッパにもたらされました。
でもヨーロッパでは、トマトは長い間「粗悪でひどい食物」とみなされ植木鉢に植えて、
蚊よけ、蟻よけに使われていました。
トマトは心を惑わし、陶酔させ、あるいは単純に有害な性質をもっていると信じられました。
そうしてトマトの「血のような赤い色」「鮮血色」は、ヨーロッパでは魔女伝説や悪魔崇拝と結び付けられ、あ
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るいは生理的に悪い、暗い、汚いと言うイメージが付きまとい、鑑賞用に留まりました。
それでもトマトは適応力・生命力が強く、地中海の乾いた太陽の下でもすくすく育ち、
何度かの壊滅的な飢饉の中で人々はためらいながらトマトを口に入れ、
やがて積極的に食用作物としてイタリアでトマト栽培が始まりました。
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● フランス革命とトマト |
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トマトはフランス革命と共に華々しくパリに登場しました。
フランス南部の人たちが革命と共にパリに殺到し、レストランを開いてそこでトマトの料理を堂々と客に出して、しかも喝采を受けたのです。
この「赤くて、タテ溝、うね模様のない」、今日の野菜としてのトマトに近いものは、18世紀中にイタリアやフランス南部で増殖し、フランス革命の爆発でヨーロッパ大陸から世界に広がりました。
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19世紀中には、ヨーロッパ各地(フランス、オランダ、ドイツなど)で食用種が改良され、
地中海地方(イタリヤや南フランス)やポルトガルなどで加工用(煮食やケチップ)が次第に発達しました。
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● トマトが日本に渡来したのは18世紀です |
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初めて伝えられたのは小さなミニトマトの種類でしたが、
江戸時代は鮮やかな赤い果実を珍重して、食用でなくもっぱら観賞用として市井に出回りました。
明治時代に入ってから北海道開拓使が、トマトを食用としてアメリカ等から導入し、本格的に栽培が始まりました。
やがて大正から昭和にかけて、チキンライスやオムライスなど、洋食屋などで大衆がトマト味に馴染んでき
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て、やがて生食に進みました。
さらにトマトケチャップやソース自体が一般家庭に定着したのは、第二次世界大戦後の事で、米主食を主体とした古い日本型食生活から、
動物性タンパク質等を多く取る欧米型食生活への変化した結果でした。
やがてトマトは大衆野菜として生産されるようになり、多くの品種が登場し、全国各地に産地が出来ました。
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● 金のりんご |
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トマトの学名は、ラテン語で「リコペルシコン・エスクレンタム」。
リコペルシコン は「狼(lycos)」と「桃(persicon)」を合体させた言葉で、エスクレンタムは「食べられる」という意味。
すなわち「食べられる狼の桃」となります。
英名はTomato、別名ラブ・アップル(愛のリンゴ)
仏名はTomate、別名「愛のリンゴ」
独名はTomaten、別名「天国のリンゴ」
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中国名(漢字名)は「蕃茄」「洋茄子」と書きます。
蕃茄とは蕃族の茄(ナス)の意味ですし、洋茄子とは西洋の茄(ナス)の意味です。
日本では「アカナス」、「蕃茄」と呼ばれますが、「唐がき」、「赤なす」、「六月がき」などと言う別名称もあります。
特にイタリアでは「ポモドーロ(金のリンゴ)」と呼ばれ、品種も約130種類存在すると言われ、イタリア料理に欠かせない食材のひとつで、
特に南イタリアではほとんど毎食のようにトマトが食卓に並ぶほどです。
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● 品種 |
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トマトは全国各地、至るところで、さまざまな品種 が作られている野菜です。
土地や気候、作型に合わせて多彩な栽培品種が作られて来ました。
大別しますと、形からは丸玉系(桃色と赤色の2群)、ファースト系、それに果肉も色も形態も色々なミニトマトがあります。
また、果実の色からは、赤色系、桃色系、黄色系の3種類に分けられます。
赤色系トマトの果肉は桃色系と同じですが、緑熟後に果皮が黄色から赤色と変わります。
この果皮の赤変が果実内部の熟成に先行するため、赤くても果肉は未完熟のことがあります。
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桃色系の丸玉トマトは最もポピュラーな青果用トマトです。
果皮は透明で、果肉は桃色(完熟すれば赤)で、追熟に光を要しません。
現在は完熟トマトの代名詞になった「桃太郎」が一世風靡しています。
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ファースト系トマトは、冬トマトの代表品種です。
キューピツト人形の様に頭の先がトンガっているのが特徴ですが、最近、品種改良によるトンガリのないものも出てきました。
これは桃色系トマトの一種で、皮が薄く酸味が少なく、今ではハウストマトの大半を占め、市場には12月頃から出回ります。
保存適温は比較的低く、約5℃が適温です。 但し低温すぎると品質を悪くするので注意が必要です。
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ミニトマトは別名プチトマトとも呼ばれます。
直径が2〜3p位で、野生トマトの血を引く小型のトマトの総称です。
代表的な品種は
@「キスミー」 チェリートマトとも呼ばれ、日本では珍
しい赤色系の生食用トマトです。果物並の糖分が 含まれ、全体に濃い味がします。
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A「ピンクパープル」 ミニトマトの仲間では一番大き く、直径は3〜4pで、桃色です。風味は穏やか
で、皮も柔らかいのが特徴です。
B「レッドペア」は、直径は3〜4p程度の洋梨形の ミニトマトです。 キスミーに比べて味は穏やかで、変わった形のた
め、人気を呼んでいます。
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C「イエロープラム」は、プラム様の形状からこの名が 付きました。 黄色系で、他の種類に比べると風味がやや劣りま す。
皮が硬く、ピクルス向きです。
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● トマトの選び方 |
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トマトを選ぶポイントは、
全体が丸くて重いもの、 出来るだけ色づいたもの、 張りと光沢があり、 色つきが均質なもの、
ヘタの近い部分に緑色がやや残っているもの、 ヘタが元気で、 切り口の鮮度の高いものです。
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● 冷蔵庫で死ぬ野菜・果実たち |
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ほとんどの野菜は冷蔵庫で鮮度が保たれます。
ところがキュウリ、ナス、メロン、バナナなどは、低温保管では逆に品質が落ちてしまいます。
これを低温障害と言います。
熱帯生まれのこれらの野菜・果物は、冷蔵庫の中で、風邪をひき、肺炎になって死にかけているとも言えるのです。
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トマトについては、熟度によって保存法が違います。
@ 真っ赤に完熟したトマトは冷蔵庫で5度前後に冷やす方がよいです。
A 青い部分の多く残る未熟果は、低温障害を受け易いので、避けます。
緑熟果、つまり、まだ全体が青いトマトの貯蔵適温は15〜25度と、かなり熟したトマトは冷やして、 未熟なトマトは常温で熟させてから、どうぞ。
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● トマトの各主成分の効果 |
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リコピン
リコピンは、体内で発生する活性酸素の働きを低下させ、消去する抗酸化作用をもち、老化の予
防、発がん抑制作用や、心疾患や動脈硬化などの成人病の予防に効果があります。
カロチン
緑黄色野菜の栄養成分として以前から重視されていました。βカロチンは体内でビタミンAに変化
するため、プロビタミンAとも言われています。また、体が必要なときだけビタミンAになるので、
採り過ぎの心配もありません。
ビタミンC
熱に弱いビタミンCですが、トマトのビタミンCは熱にも強く、料理しても壊れません。
トマトはサンシャインに敏感で、5月から6月にはビタミンCが倍以上も増えます。
秋のトマトのビタミンCは半分程度に減少します。
クエン酸
クエン酸やリンゴ酸といったトマトの酸味が、脂っこさを押え肉や魚の臭いをさっぱりと消してくれ ます。
グルタミン酸(アミノ酸の一種)
トマトには、昆布と同じうま味成分「グルタミン酸」が、ほかの野菜にみられないほど多く含まれ、
真っ赤に熟したものほど多く含まれています。
グルタミン酸により、完熟トマトを二、三個加えてシチューを煮ると味にこくが出ますし、ソースなど
に使う事で一緒に煮込む材料のコクとうま味を引き出します。
トマトの熱量
トマト丸ごと1個のエネルギーは約40キロカロリーです。
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● トマト料理 |
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トマト料理では必ず完熟したトマトを使います。
青みの残るトマトは料理用に向きません。 また、皮と種をまめに取り除くことも美味しく仕上げるコツです。
皮を剥く時は湯むきと言うやり方が一般的です。
これはトマトの皮に浅く切れ目を入れて、熱湯の中に10秒ほど入れます。それを冷水に入れ、冷まします。
こうするとトマトの薄い皮も簡単に剥くことができます。
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● トマトを使った簡単レシピ |